1.8 「読み」って何?

1. 将棋とは

将棋で出てくる「読み」は先の展開を考えて判断することだが、シンプルであっても、簡単な話ではない。
そもそも「読み」という単語の中に複数の意味が入っているように思う。将棋において何かを考えること自体を読みとするのであれば、将棋は読みのゲームということになる。読みというのは盤上の最善手を求めるだけではなく、相手を惑わす手を読むというのも含まれるだろう。

「良く読んで指して」などと言われることが多い中、そもそも「読む」って何ですか?という疑問を持ったことは無いだろうか?どこかに正解が書かれた書物があると思うが、私の頭の中は以下の図のようになっている。

読みとは何かを図示してみた。

分析
3手先、5手先、7手先と深く読んでいき良し悪しを考える。冷静に形勢判断ができるのなら良いのだが、対局中はうまくいかないことの方が多い。進んでは戻りの繰り返し。調子が悪い時は深く読めない。

比較
指し手には必ず変化筋がある。それは相手が自分の思ったようには指してくれないからである。
分岐A と 分岐B を比べてどちらが良いかを考える。私の場合は、3手の読みを3通りぐらい比較検討するのが限界。分岐Aを考えているうちに、分岐Bを忘れてしまうということもある。分岐Aと分岐Bが、その先で合流することもある。

探索
盤上の良い手を探す。第一感すら働かない局面だったり、何か他に良い手が無いかを探ったりする。
たいていは見つからない。見つからなくても見つける努力は必要。形勢判断ができないと守るべき時に攻めの手を探そうとしてしまう。逆もまた然り。

相手
敵が何を考えているのかを考える。目線が自陣に向いているか敵陣に向いているか、集中しているかどうか、時間の差がついているかどうか。直前に駒音高かったから自信があるなとか。それによって指し手を選ぶこともある。どうやって指せば相手が引っかかるかということも考える。自玉の詰みを発見してもポーカーフェースを貫くというのも相手のことを考えてのことだろう。

あとは、これらのコンビネーションとなる。分析して比較してダメで、探索する。比較しながら相手を見る。等々。

それから要所で、どのモードになっているのかも重要だろう。
悪手に気が付かず、ずっとその先の展開を読み続けていてはダメ。比較しているはずが、比較対象に有力手が入っていない。棋力の高低に関わらず、先入観でも失敗することがあるかしれない。
終盤は駒得よりスピード。と言うが、寄せを考えるようにモードチェンジできなければならない。

とにかく、何か失敗するから負ける訳で、その失敗の原因を掴むためにも、どの局面で何を考えていたのか、あるいは考えていなかったのかを記憶しておくことが重要で、それさえ記憶していれば、あとは思考方法を調整していけば良い。でも、大抵の場合、覚えてないことが多い。だから上達しない。反省の日々である。

将棋には「指運」という言葉がある。
あたかも頭で考えていないかのような用語だが、思考プロセスの凝縮が無ければ指運と呼ばれる第一感も働かないだろう。

とにかく試行錯誤しながら、自分なりの読みのコツを掴むしかない。

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