2.15 将棋の指導 (Teacher, Trainer, Coach and Mentor)

2. 棋力の向上

将棋の指導について考えてみたいと思います。
講師、トレーナー、コーチ―、メンターの違いを検討します。
What is difference between a Teacher,  a Trainer, a Coach and a Mentor in Shogi educational system in Japan.

教育システム

何かを教えるという行為において、指導法が確立されている業界もあるし、個人の裁量に任されている業界もある。商業スポーツでは役割が明確化され、それぞれのスペシャリストが担当することが多い。日本の国の教育としては、文科省が教育指導要綱を定め、国家資格の教員免許を持った教師が要綱や教育委員会の指示のもとにカリキュラムが組まれて授業が展開される。多くの子どもに対して一定水準を持たせることができるものの、画一的と批判されることもある。

将棋においては完全に確立された教育システムが存在せず、現場の裁量で色々な方法が試みられているし、あるいは明確な指導を受けることなくプロへの道へ進むこともあるだろう。才能を持つ子どもへの教育という点では、今後、囲碁界のようになっていくのかどうかが興味深い。囲碁や将棋に限らず、スポーツにおいても他国の方がエリート教育が進んでいることが多い。何がベストなのか私には分からないが、大きな方針を持ってエリート教育を行うのは日本が苦手にしている分野かもしれない。

大人の趣味における教育

さて、私は「才能のある子ども」の真逆の「センスのないおっさん」だが、それでも学びたいという意欲がある。でも、「つまらない学び」にはお金は払いたくないし、無駄に時間を費やすことにも抵抗がある。だからこそ、自分のレベルと考え方にあった指導を受けるために選択しなければならない。
将棋連盟の「将棋普及指導員」とう制度の下での将棋教室、強い人(元奨励会)の方が教えてくれる教室など、いろいろあるものの、結局は各個人の方法で指導しているようである。
現状、将棋教室の講座を見渡し、どのような内容なのかは分かるものの、どのような立場で指導するのかが分からないことが多い。

教育者の定義

定義を軽んじると、段々とずれてくることが多い。
改めて、指導的立場にある名称の定義を確認しよう。

Teacher – 理論的知識を教える : 講師、インストラクター
Trainer – 実戦的知識を教える :トレーナー
Coaching – 技術を強化する :コーチ
Mentoring – 経験からアドバイスをする :メンター

前記の「普及指導員」は、私の印象としてはルールの逸脱を防ぐために指導する人たち・ガイドラインを守らせる人たち、という感じを受ける。名称から受ける印象は大切である。日本語というのは時代によって変化する言語なので、そろそろ変更したほうが良いように思う。

さて、
例えばプロ棋士による講座「四間飛車を指しこなす」等、であれば、その講座におけるプロ棋士の役割は講師あるいやトレーナーということになる。教科書(棋書)があり、その内容に沿って進むのであれば講師となり、変化筋のような事を生徒に考えさせる内容であればトレーナーとなる。

指導対局は、Training に分類されるのであれば、その時の上手はトレーナーとなる。勝負をするのではなく、何が実戦的に役立つのかを教えるのが役割となる。ただ単に相手をするというだけではトレーナーとは言えない。

Shogi Coaching

ビジネスの場において Coaching と言えば、短期的な成果を出すために、目標値をディスカッションし、成功までの道筋について第三者的観点でアドバイスするということを指す。元々持っているアセット(才能や技術)を伸ばすことがゴールとなる。
将棋の Coaching はとても必要なことと考える。単に技術的な事を教えるのであればトレーナーで十分だが、その人の素質をどのように伸ばすのか、悪い癖をどのように矯正するのか、というようなことについては、技術に対する知識があるだけではなく、プレイヤーを説得し理解させるコミュニケーション能力が必要となる。このコミュニケーション能力こそが Coaching の一番の要である。特に大人は、他人の言う事を聞かない人が多い。年を取るにつれ、独りよがりの考えに固執し変えようとしなくなる。真の目的が「勝利」なのであれば、何事をも差し置いて、勝利のために時間を費やさなければならない。それを指導できるのはコーチしかいない。

Shogi Mentor

メンターは多くのケースで、自分よりも先輩にお願いすることが多い。ビジネスにおいては、他部署、あるいや他社で自分よりも経験を積んでいる人から、今後、どのように経験を積んでいけば良いのかについてアドバイスを受けるということが多い。
将棋のおいては、自分よりの強い人に経験からくるアドバイスを貰うということも大切だし、他競技(囲碁、連珠、チェス、バックギャモンなどの他ボードゲーム)や他スポーツから知見を得ることも必要だろう。私のおススメするスポーツ観戦はバドミントンです。特に女子、山口茜の勝負術は観ていて面白い。テニスも面白いがフィジカル重視で頭を使わない競技になりつつある。イチローによると MLB もそいういう傾向のようである。
また、私は少し連珠を打つことがあり、連珠のトッププレイヤーの勝負術について学べることもある。先日は、いばにゃん(@ibachan_go)から囲碁を少し習い、ゲーム性の違い体感し感銘を受けた。何においても、先人から学ぶことは多い。

自分には何が必要なのか

大人の趣味における学習は、各々が目的と目標を持っていて良い。
強くならなくても楽しく続けたい人もいるし、自分の可能性がどこまであるのかを試したいという人もいるだろう。
もし、今よりもレベルアップしたく独学で行き詰っている人がいれば、自分に合った学習を探そう。その時の探すポイントとしては、何を習うのかというより、どのような役割を持った人から習うのかということにも目を向けてみよう。

自分でも自分での課題や学習方法が良く分からないという方は、「ねこまど将棋教室」の講師陣に相談すると良いです。相掛かり変態のすなむー、棋書コンサルタントのみずたま等の若い先生が親身になって答えてくれると思います。

自分に合った良い先生を見つけて、楽しく将棋を続けよう!

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