2.16 簡単なことから始めるか、難しいのをやるか

2. 棋力の向上

Easy or Hard?

ボードゲームは須らく、まずはルールを覚えなければならない。
その後に決着のつけ方、作戦の立て方、セオリーなどを覚えていくが、その過程で訓練も必要となる。将棋は難しい。

将棋への誘いとして、①簡単なことからやってもらうか、②難しいことを提示するか、の選択がある場合、どのようにしているでしょうか?

「将棋って難しそう」に対して、

①「一手詰だったら簡単にできるし、そこから少しずつ上達していけるよ」

②「難しいからチャンレンジするのが楽しいんだよ」

というような二通りの回答があると思います。
①は、非常に低いハードルを見せて不安のようなものを取り除く
②は、遠い先にあるゴールを見せることで、到達までのイメージを植え付ける

どちらが良いのか分かりませんが、プロ棋士へのインタビューを通して感じるのは、

「簡単なゲームだったら将棋にはまってない」ということです。

プロレベルであれば、それを子どものうちに感性と感覚で選択しており、つまりは好奇心の前には苦労を厭わないという性向なのでしょう。これは大きな素質だと思います。全くそういう素質が無い子どももいるでしょう。考えるよりも体を動かすほうが好きだったり、絵や歌、文章の読み書きなど、違うことに興味を持つ場合もあります。今は情報や手段が豊富なので、子どもが何に興味を持つのかを探るのが簡単になったと思います。私の時代は野球か水泳しか選択肢がなかったような。

大人の場合、もう割と好き嫌いがはっきりしてしまっていると、将棋に興味があっても指しこなせるレベルに達するための訓練は敬遠するように思います。それはそれで、その人の意思ですので外野がとやかく言う話ではありません。将棋は、それなりに指せるようになるには相当の時間が必要です。毎日詰将棋を1時間、実戦を1時間、棋譜並べを1時間、序盤研究を1時間やれと言われても、働いている大人には無理でしょう。では、簡単な事だけ(1手詰め)やっていれば良いかというと、それだと脳に負荷が掛からないレベルなので鍛えるということにはなっていない。

結局、一番良いのは「難しいことを楽しんでやれるようになる」ということだと思います。
これは同時に「簡単なことは勧めない」ということでもあります。簡単な事は飽きてしまう。
何が簡単で何が難しいのかは人によって違うので、そのレベル感を把握して提案しなければなりません。ちょっと難しいぐらいの課題を次々こなすのが上達のセオリーです。
対局するなら自分と同じぐらいの棋力の人が良いです。高段者とやってもレベルが違い過ぎて学ぶことができません。なのでオンラインでの自動マッチングは優れていると思います。

私はどうしても詰将棋に向かう気がおきません。
それは対人じゃないということが大きな要因でしょう。対人じゃないという意味だと、ソフト相手の将棋も最近は指さなくなりました。味気が無いのです。
詰将棋にも味気が欲しい。タイムアタックでも味気が無い。

ということで、詰将棋も対人(オンライン対戦)にすれば良いと思うのです。
1. 局面が出る(詰将棋)
2. 先後に割り当てられる
3. 先手から指し、後手が指す
4. 後手は最善の手で受け、先手が手順通り詰ませられたら [引き分け]
5. 先手が間違えて詰まなかったら [後手勝ち]
6. 後手が間違えて手順より早く詰んだら [先手勝ち]
7. 先手は間違えたけど、後手も間違えて詰んだら [先手勝ち]
これを先手・後手をワンセットで対戦する。
実戦詰将棋の形式で、持ち時間30秒、1手10秒とか、そういう設定で。
これで気が向かない詰将棋も楽しんでできそうです。

さて、最初の問いである「将棋って難しそう」に対しては、私は「将棋は難しいです」と回答します。そして、「難しいことを考えるのが好きであれば将棋に向いています」と付け加えるでしょう。暗記したり考えたりすることを苦にする人はは向いていない。向いていない人に進めても嫌われるだけです。
同時に囲碁や連珠も勧めてみて、どのゲームの盤面・局面が記憶しやすいかを確認するでしょう。私の場合は連珠の局面を記憶するより、将棋の方が容易い。連珠は全然強くならない。適性が無いのでしょう。だったら強くなるのは脇に置いておいて、気楽にやればいい。適性が無いのに時間を消費するのは、一種の修行かもしれない。

将棋も、もう自分の上限は見えつつあるので、そこから先は修行でしょう。
苦行に耐えられるかどうか。
そこそこ指せるようになってもプロレベルになる訳じゃないから、常に指導対局では全否定されます。初心者には優しい女流棋士も、そこそこ指すおっさんには厳しいのです。厳しくなければ強くならない訳だから厳しくて良いのですが、時にはトゲの鞭のような先生もいるのです。それでも、やはりプロから習うなら2枚落ちじゃダメです。2枚落ちには優しい。優しければ勉強にならない。この堂々巡りです。
同時に隣のおっさんも女流棋士にやられてヒーヒー言ってるのを見て嬉しくなるのです。「仲間だな」と。
おっさんは耐え忍ぶのです。家でも耐え、指導対局でも耐える。
そういうのも全部ひっくるめて「将棋は難しい」のです。

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2. 棋力の向上
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将棋上達の心構え

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