第27期 大山名人杯倉敷藤花戦 第1局 大盤解説会に行ってきた 2019.11.10

しばらく大盤解説会に行ってなかった。春の名人戦(椿山荘)以来となる。
倉敷藤花戦は、いつもなら第1局を東京 将棋会館で行い、第2局・第3局を倉敷市にて行うのだが、今期は鳥取県米子市にて第1局が行われることになった。詳しい経緯は知らないが、里見倉敷藤花の父親が境港市出身ということで、鳥取はもう完全にアウェーだろう。(伊藤女流三段から見て)
これは応援しなければならない。1月の出雲の100%アウェーを体感して、そう思っていた。仕事の調整をつけて米子行のチケットを購入する。今回は飛行機だ。

米子観光

金曜日の昼に羽田を発ち、14時には米子鬼太郎空港に到着する。
JR 境港線で宿泊先(角盤町)最寄り駅まで行く。境港線はおおよそ1時間に1本しか走っていない。空港連絡バスも1時間に1本なので、どちらが良いかを見比べつつ、急ぐのであればタクシーに乗るしかない。

のんびりとローカル線に乗り、ホテルにチェックインをして一息つく。
夕方になりローカルバスで皆生温泉の日帰り温泉おーゆうランドにて英気を養う。併設の食事処でアジフライ定食も食べる。悪くない。

植田正治写真美術館

土曜日。
かねてから行きたかった植田正治写真美術館に向かうことに。
米子駅から「大山るーぷバス」で美術館に直接行くことができる。
10:10 発で 10:27 着。料金は730円。定額タクシーだと2000円とのこと。

植田正治写真美術館は、とにかく辺鄙な場所にある。
伯耆町の周りには何もない。障害物無く大山(ダイセン)を眺めることができる。

美術館の中からも大山を望むことができる。あいにくの曇り空なのでモノクロ写真で。

旅ではいろいろなルートを辿りたいこともあり、帰りは最寄り駅まで徒歩。
JR伯備線「岸本駅」まで約3.8km 、30分ほどの散歩をする。幸い、道は下り。天気も良い。
なお、岸本駅は無人駅で駅前には店一つ無い。電車は1時間に1本。

境港

米子まで戻り、次は境港駅へ。
目的は一つ。ドラクエウォークの鳥取土産をゲットするためである。
米子駅から境港駅までは約50分。ローカル線に揺られるのんびり旅だ。
境港線は観光客や地元の学生などで混雑している。観光客は台湾やタイからが多そう。日本の観光客は若い女性グループが多い。
「水木しげるロード」に到着してお土産「松葉ガニ」をゲット。

牛骨ラーメン

地方に来たらご当地ラーメンを食べたい。
米子駅隣のラーメン大和に入り、チャーシュー麺を食べる。
牛骨の臭いが強く、味は割と塩辛いです。飲んだ後に食べる方が多いのかもしれません。
好みが分かれそうですが、私は好きなほうですね。

米子市美術館

日曜日。午前中に米子市内の米子市美術館に行きます。
常設で写真と絵の展示があり、季節によって他の展示があるようです。
こじんまりとした美術館で展示数は少ないのですが、米子に縁のあるアーティストの作品が堪能できます。
今回の常設「風景 風と光のあるところ」では植田正治の写真も数点見ることができ、大満足です。
そのほか、地元の写真家による展示もクオリティが高く、写真芸術の文化度が高いことが伺えます。
記念に植田正治のポストカードを購入。1枚100円。激安だ。

観光は以上。

皆生温泉 華水亭

 

 

 

 

華水亭は大きい。
皆生温泉の中でも有数の大きさだろう。


(開始前は幕が上がっており、窓の奥には日本海が広がっていた。映像収録もしていたようで、この状態は”逆光”なので、その後、後幕が下ろされた。)

大盤解説会は12時半開場、13時開始。
12時半に到着して入口で60番の整理券を貰う。2Fの会場に行くとすでに多くの観客が席についていた。
最終的には120人以上(席がほぼ埋まる)と大きな賑わいとなった。
観客はどちらの応援なのか分からないが、里見香奈ファンクラブ缶バッジをつけた老人もいる。はやり大半が山陰勢であり里見ファンだろう。子どもが多い、20人ほど。大人しく見ている。

解説は稲葉陽八段、聞き手は加藤桃子女流三段。
完全アウェーの中のカトモモ先生は心強い。これで聞き手が里見咲紀さんだったら目も当てられない。
大盤解説会はストロングスタイルだった。ほぼ手の解説のみ。私好みだ。


立ち合いの西村九段。
本来は鳥取県出身の佐伯九段が立会人を務める予定だったが、体調不良のため急遽、西村九段が引き受けることになったとのこと。
斎田晴子女流五段は佐伯九段門下。倉敷藤花を1期(2006年)獲得している。

対局は、伊藤先手-里見後手で始まり序盤の駆け引きで、先手振り飛車 vs 後手居飛車となる。両者とも居飛車・振り飛車どちらも指しこなすものの、戦前の予想では相振り飛車が濃厚と思われていた。今回は里見倉敷藤花のほうが様子を見て戦型を決めたようだ。たぶん、これには伊藤女流三段も予期していなかったと思われる。ただ、これは里見倉敷藤花が伊藤女流を恐れてのことだろう。直前のマイナビ本選で伊藤が里見に勝ち、里見に来期本戦シード落ちを食らわせている。時間が短いタイトル戦ということもあり、研究を外したかったのだろう。
だが、振り飛車の伊藤は強かった。序盤を無難に指しこなし、中盤のごちゃごちゃした展開で一歩抜け出した。「先手が里見さんだと言われてもおかしくない上手い捌き(稲葉八段)」面白い将棋になっている。

詳しくは公式サイトを参照ください。

大山名人杯倉敷藤花戦中継サイト

結果は里見倉敷藤花の勝ち。
終盤でのスピード計算や細かいテクニックで上回った感じだろう。

終局後、両対局者が大盤解説会の会場まで来て感想を述べる。
里見さんは「何とか勝った」という雰囲気、伊藤さんは相当悔しそうです。
こういうのは現地で生で見て感じなければならない。

こんな感じのインタビュー。

桃「1局を振り返っていかがでしょうか?」
香「そうですね。中盤のところが難しくて、こちらの玉が薄いので、一手一手ちょっと、うーん。そうですね。斬り合いになると一気に悪くなる順が結構多いので、そっちを気にしていたんですけど。ずっと難しいと思っていました。」
桃「次局に向けての抱負をお願いします。」
香「次は倉敷で対局がありますので、また引き続き自分の力を出し切れるように頑張っていきたいと思います。本日は長時間ご観戦いただき、誠にありがとうございました。」
(拍手)
桃「伊藤挑戦者にもご感想をいただきたいのですが、1局を振り返っていただいて、いかがでしたでしょうか?」
沙「そうですね、あまり本局のような出だしは考えていなくて、序盤から一手一手難しいのかなと思って慎重に時間を使っていたんですけども、中盤のあたりは若干、こっちのほうが良いんではないかと思っていました。ただ、うーん、そうですね。だんだん時間も無くなってきて焦りも出てきてしまったのかなというところで、うーん、1局通して難しい将棋だったのかなとは思っています。」
桃「次局に向けての抱負など、お聞かせいただければと思います」
沙「はい、そうですね。まあ、あの、第三局に持っていけるように、まずは準備して精一杯、戦いたいと思っております。ご観戦いただきまして、ありがとうございました。」
(拍手)

そして、仕掛けのあたりを大盤を使って検討します。

解説会を終え、稲葉八段と加藤女流三段に挨拶をして会場を後にする。
カトモモ先生の顔を見て「ご当地コウペンちゃん(山陰地方)」の存在を思い出し、観光センターの職員に聞いてみるものの「コウペンちゃんって何ですか?(若い女性職員)」「知らんねぇ(年配の男性職員)」と言われ、天満屋内のロフトに行ってみるものの発見できず。その後、何か所かお土産物売り場を見て歩いたが、残念ながら見つけることができなかった。残念。
いったん、ホテルに戻り、竜王戦の中継をチェックすると8八に飛車を打って広瀬優勢の局面。30分ほどうたた寝してしまい、ネット中継を見ると豊島優勢になっていて、???となる。最後まで見て、夕飯を食べに外出。鶏料理を堪能。

おしまい

3泊4日の米子。
良い街でした。人口の割に飲み屋が多いのは観光客や出張者が多いからだろう。
夜は暗いというのを再認識。米子は街灯が少ない。
JRとバスを駆使するには予定を立てて行動したほうが良い。本数が少ない。遠出するならレンタカーも良いだろう。
皆生温泉は塩っぽい。
観光地としては玄人好みだろうか。その分、ガヤガヤしていなくて良い。
ドラクエウォークのおかげでたくさん歩きました。知らない街を歩くのは元々好きだ。

棋力停滞気味に喝を入れられたような気がする。
社団戦が始まる前だったら、もっと良かったのだが・・

里見女流五冠は、11/12 清麗 就位式、11/13 女流王座戦前夜祭、11/14 女流王座戦と忙しい。
伊藤女流三段は、11/15 清美戦予選、11/20 女流名人リーグ最終局、11/23 倉敷藤花と対局が続く。
二人とも息つく暇がない。

さて、私の次の遠征は女流名人戦の出雲市だろうか。もっと大盤解説会に行って勉強しなければ。

(@totheworld)

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